
研究概要
計算生物学研究室では、生命画像時系列から通常は直接観測しにくい細胞・個体内部の状態を推定し、その状態が時間とともにどのように変化し、どの因子によって制御されるのかを明らかにする研究に取り組んでいます。
生命現象は、画像や時系列データとして観測されます。しかし、細胞内部の状態、将来の発生過程、摂動に対する応答、要素間の因果関係は、観測データから直接読み取れるとは限りません。私たちは、深層学習・機械学習・数理モデルを用いて、観測データの背後にある「見えにくい状態」と「変化を生み出す仕組み」を推定する計算技術の開発を進めています。
対象としているのは、線虫胚発生過程、マウス脳画像、大腸菌の代謝・増殖データなどです。これらの生命画像・生命時系列データをもとに、発生、行動、代謝、環境応答といった生命システムの理解を目指します。
G1: 画像認識
少量データや撮影条件の変動に頑健な深層学習技術・画像処理技術を開発し、 観測データから空間構造(形態・領域)を抽出します。
G2: 異常検知
正常構造からの逸脱として異常を捉え、 微小な状態変化や異常現象を検出します。
G3: 因果推論・数理モデル
時系列データと数理モデルを用いて、 要素間の関係や状態遷移を推定します。
対象データ・応用
- 線虫胚の発生過程画像:細胞分裂・形態変化・蛍光画像から発生状態を推定
- マウス脳切片画像および行動などの表現型データ:脳構造と表現型の関係を解析
- 大腸菌の増殖・代謝・遺伝子発現データ:環境応答や状態遷移の因果構造を解析
研究室への参加
情報科学と生命科学の融合領域に関心をもち、深層学習・機械学習・数理モデルを用いて、生命データから状態や因果構造を推定する研究に取り組みたい学生を歓迎します。
最新イベント(5件)
- 2026-03-27 : Github で再稼働しました。研究室のHPとしてはWordPressよりGithub+Hugoのほうがメンテナンスしやすい気がします。
- 2026-02-27 : WordPressで作っていた研究室のホームページが壊れてしまったので、Hugoに移行中です。
- 2026-01-05 : R2次世代生命科学研究会で研究室のM0以上の10名の学生さんが口頭発表しました。お疲れ様でした!
- 2026-01-01 : 富山大学の田中先生との共著論文が、Journal of Hazardous Materialsという論文誌に採択されました。気象データ解析に関する内容で、01月01日にオンライン公開されました。時系列データ解析を担当しました。 DOI: 10.1016/j.jhazmat.2025.140678
- 2025-09-20〜2025-09-24 : 沖縄科学技術大学院大学(OIST)で行われた、ICONIPで、修了生の清水くんが口頭発表しました。ICONIPは、アジア太平洋神経ネットワーク学会(APNNS)が主催する、ニューラルネットワークなどの分野の主要国際会議です。採択率が6%と低い国際会議での口頭発表でした。優れた成果として高く評価されました。おめでとう!
