ライフサイエンス分野では、顕微鏡などの計測技術の進展により、細胞・組織・個体レベルの生体現象を対象とした高次元の観測データが取得可能となっています。

しかし、観測データから直接得られるのは、形態や位置などの可視的情報に限られます。生命現象の理解において本質的に重要となる内部状態や状態遷移、要素間の関係構造は、観測データから直接取得することができません。

本研究室では、観測データから非観測構造を推定することを目的とし、以下の3つの研究テーマに取り組んでいます。

研究テーマ

空間(G1)・逸脱(G2)・関係(G3)という3つの観点から生体現象を解析します。

統合的な解析

これらの研究は独立した課題ではなく、観測データに潜在する異なる側面を統合的に捉えるための技術として相互に関連しています。

  • G1:観測データから空間構造を抽出
  • G2:正常状態の分布を学習し、逸脱として異常を検出
  • G3:時間発展から状態遷移や関係構造を推定

これらを統合することで、観測データから生体現象を定量化するとともに、その背後にある内部状態や関係構造の理解を目指します。

以下の動画は、線虫胚の発生過程を対象とした解析例です。顕微鏡画像から細胞領域および細胞核領域を抽出し、三次元的に可視化しています。

動画サムネイル